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⊿delta

Author:⊿delta
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『今すぐ、これからすぐ。』

『こばと。』二次小説up。

原作設定、兄さんおたおめ予約投稿でーす!
ところでなんかfc2調子悪いなと思ってるのは私だけ?

久しぶりに短編。とっても短編。
ちょっと前に寝ながらネタを練ってたら、半分夢のような状態で出てきました(笑)

では、本文は追記からどうぞー。





 ――いつまで待たせるつもりなの。
 そう言った女(ひと)の声も顔も、形容しがたいものだった。怒ってはいなかったと思う。……たぶん。だが、普段通りの笑顔ではなかった。
 続きは……と、いつかも言われた。
 あの記憶がどうなったのか、本人に確かめたことはない。ただ幸運にも、自分は丸ごと思い出せた。幼少から身近だった彼女には、こんな場面で背を押されてばかりだ。
 手渡されたのは封筒一枚。少し早い誕生日プレゼントだと言った。実際の感触はともかく、中身は決して軽くなかった。
 もう何度、ため息をついたか分からない。
 今日はとっくに、約束の日だった。『コレ』をどうするか、決めるのは自分でしかない。別にお膳立てをされずとも、全くの考え無しでいたわけでもなかった。だからどうにもせず、タイミングを見計らって、もう少し手元に置いておくことも可能だ。けれどそうしたくない気持ちも、なくはなかった。
 藤本はため息を呑み込んだ。今度は。



 『今すぐ、これからすぐ。』



 あれはもう何年前だろうか。彼女と一緒だった、自分の誕生日。よりにもよって泣かせた、たいへん苦い記憶だ。言葉足らずという、自身の性格が災いした典型的なケースだった。
『藤本さん、お誕生日なんですよね?』
『あ? ああ、そうだな』
『なにがほしいですか?』
『いや、特には……別に、』
『ええっ。困ります! なにか考えてくださいー』
 ふくれつらをした彼女に困って、一応は考えてみたのだ。
 宙を見上げて、地面を見下ろして。それから――まだ制服姿だった彼女を見つめて。そうして浮かんだことに困って、言えなかった。
『藤本さん?』
 知らず滲んだ汗が、繋いだ手のひらから伝わったのだろう。そういう機微に、彼女は敏かった。心配そうな瞳に見透かされそうで、動揺した結果だった。
『……おまえ、』
『はい?』
『おまえ、まだ学生だろう? んな無駄遣い、しなくていい』
 しまったとは、すぐ思ったのだ。
 凍りついたように立ち止まった、彼女の表情は忘れられない。ぎゅっと、一度握り締められた手が、離れてしまった感触も。
『――無駄遣いなんかじゃありませんっ』
『こば……っ』
 零れた涙が空を切った時には、駆け出されていた。



 まったく……、
 待ち合わせに向かいながら、藤本は思った。なんでもいいから、とりあえず何か指定すれば良かったのだ。それこそ、なんでもいいと言っても良かった。世の女性陣には不評とされる文句だが、あれよりは絶対にマシだったはずだ。
 とにかく、言いようなど幾らでもあったのは明白で。そんな判断もできなかった自分ときたら。……情けなくて涙は出ないが、眉間に皺は寄る。
 今日もまた、誕生日だ。
 彼女からは、あれから何も受け取っていない。そういう約束をしたから、だ。けれど、もういい――を、いつにしていいのか。藤本はずっと迷っていた。
 時を経るほど、彼女は綺麗になった。毎日のように花開いて、満開のまま傍らにあった。穏やかに幸せだったから、待っている感覚もさほど無かった。
 待たせていると言われて、藤本は少なからず驚いたのだ。
 進む足取りの鈍さは、慎重とも臆病とも取れる。小さな向い風すら、ことさら強く感じた。



 いつもの場所に、○×時。
 彼からのメールは、いつも短くてそっけない。まして顔文字なんて見たこともない。
 待ち合わせは好きだ、と小鳩はメール画面を見つめた。彼のところに走っていくのも、彼の姿を見つけるのも、大好きだ。
 どうやら待つ身になった今日は、いつもより特別だった。小鳩は一大決心をして、ここに来た。持参した紙袋の取っ手を、緊張で何度も握り締めた。
『――無駄遣いなんかじゃありませんっ』
 あの日、あんなふうに泣くつもりなんてなかった。悲しいよりも、怒っている自分にびっくりした。
 無駄なんかじゃないのに。大事にしたくて、大事にしていいことなのに。
 彼がその日を、自分で大事にしてくれないことに腹が立った。
『……逃げといてコケるとか、おまえな』
 駆け出したは良いものの、すぐに脚をもつれさせた自分を、追いかけてきた彼が捕まえた。怒って頭が真っ白なのに、情けなく事を結んだ顛末にまた腹が立って、子どものようにたくさん泣いた。そんなことをしたいわけでもなかったのに、ポカポカと彼の胸倉を叩いた。高ぶった感情は結局、慣れ親しんだ温もりに宥められてしまったのだけど。
『~~~~むだづかいなんかじゃ、ありませんっ』
『わかった。わるかった』
 意外なほどあっさり、彼は認めた。だから、小鳩の頭が冷えるのも早かった。ほしいものがないわけじゃないんだ、という呟きも聞き逃さずに済んだ。
 どういうことだろうと、首を傾げたのを憶えている。
『――けど、今じゃなくて』
『今じゃなくて……?』
『ああ。今じゃなくて。だからその、予約と言うか……』
『予約……』
『だから、それまではいいんだ。それまでは、なにもくれなくていい』
 反論しようとしてやめたのは、彼が本当に困っていると気づいたからだった。何より、嘘のない真剣さも伝わったから。
『その時はほんとうに、ぜったいぜったい! ……かならず教えてくれますか?』
「こばと」
 記憶の彼が頷く前に、今の彼が現れた。



 到着するなり、いささか性急だったことは否めない。だけど顔を見たら、勝手に手が動いていた。言いたいことは、自分以上に自分が知っていた。
「……これ、」
「これ?」
 小鳩が瞬く。くるりと、瞳の中を光が滑った。やっぱり見透かされそうで、藤本は少し怯んでしまう。けれど、差し出した封筒を引っ込めることはしなかった。
「え? こばとが開けるんですか?」
 どうして、と言いたそうな雰囲気は尤もだ。今日は藤本の誕生日なのだから。
「あの予約」
 やっとの思いで、藤本は呟いた。緊張すればするほど、昔から言葉が短くなる。
 ぱっと、小鳩が顔を上げた。春らしいワンピースを着て、わずかに踵のついたパンプスを履いている。制服の記憶が遠いわけでもないが、こんな私服しか見なくなって久しいのも事実だ。たちまち立ち昇ってきた色に、藤本は気づいた。肩からどっと、何かが溢れた。
 ああ、もういいのか。
 唐突に得た確信は、今更だったような気もした。見ないふりをしていた時間が長すぎて、ふりをしていたこと自体、忘れていたのかもしれない。
 おずおずと、小鳩が封筒を受け取った。それを見届けてから、藤本は手を離す。少しの間が、じんわりと重かった。
 取り出されて、薄い紙切れが一枚、風に揺れる。
 折りたたまれたそれを、小鳩は丁寧に広げた。中身を理解したのだろう。途端、瞳を見開いた。
「そこに、おまえのサインがほしい」
 こんな時はこんな気持ちなのかと、藤本は思った。さっきまでの迷いと、吹っ切れた清々しさと、返事への期待や不安が同居している。ずっとめくれなかった本のページを、ようやくめくったような、妙な達成感もある。
 けれどそのまた次のページは、彼女がめくってくれるのを待つしかない。
「…………」
「……こばと?」
 ちょっと長すぎる沈黙に、藤本は首を傾げた。腰をかがめて、彼女の顔を覗き込んでみた。
「……え。あっ」
 我に返った小鳩は、真っ赤になった。
「あのあのあのっ、こばっ、こばと……! だだだって、いい、いいんで……? えええええええええ!?」
 もはや何を口走っているのか分からない。
「ちょ、落ち着け!」
「だだだだって藤本さ……っ!」
「うわっ、泣くな頼むから!」
「そそそそんなの無理です! だ、だってこんな……! ふ、藤本さんの誕生日なのに! こばとの方がこんなに嬉しくて! ず、ずるいっ。ずるいです……!」
 くしゃりと、小鳩の顔が歪んだ。同じような音を立てて、紙切れも握り締められる。
 婚姻届――と読める字の傍らに、ぽたりと涙が滲んだ。


      ◆      ◆


「……んで結局、嬢ちゃんは嬢ちゃんで、ちゃんとプレゼント渡せたのか?」
「ああまあ、その後だけどな」
「そいつぁ良かった。なにせ毎年毎年、ずぅっと内緒で買ってたもんなぁ」
 それで?
 と熊の手が、テーブルにバームクーヘンを置いた。今日のお茶の話題は、どうやらこのバームクーヘンよりも甘そうだ。紅茶でなく、ブラックの珈琲が相応しかったかもしれない。
 決まってんだろ、と青いぬいぐるみがカップを取る。
「めでたしめでたし、さ」






 fin.


<後書き>
冒頭は原作6巻59P参照で。
そんなわけで、原作のプロポーズ妄想、ケース1でした。
兄さんがへたれぼんやりさんすぎて、ちょー時間がかかった場合。
ケース2が思いつくかは分からないw
でるたさん、すねて怒ってパニくる小鳩さんが最近のツボらしいよ?←
何はともあれ、HAPPY BIRTHDAY !!

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Re: う…っわ!

▽ツンデレラさま
コメ有難う御座いましたー!
レスは……そちらで!
以上!(笑)

Re: No title

▽tsuyuriさま
4月生まれのさくらちゃんと兄さんに有難う御座いましたー!
そうそう、小鳩ちゃんは兄さんに毎年何を買っていたんですかね!?
私も気になります!
紙袋にたくさん渡されてびっくりして、まいっちんぐ(だからそれは死語)してしまうのでしょうねぇ兄さんは…(´∀`)
再会してからの分だけじゃなく、そばにいられなかった○×年分とかだったら更にはげ萌えます私が!←
お互い大事にしてされて、ずーっと仲良く過ごしてくれたらよいですねv
藤こばも、小狼さくらもvvv

>アーモンド
おおッ、それは同じ漫画やもしれませんね!
漫画であれば私も色々と読んではいますが、アーモンドの話は一作しか知らないので。
他にあればそれはそれでいつか出逢ってみたいものですv
画像検索すると本当によく似てましたよー!
見知らぬ地であんなにも似た花を見つけたら、きっとすごい感動だろうと思います。
お互いいつか見られるといいですね♪
それでは。

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